勉強机を配置するには、ただ単に空いているスペースに置けばよいというわけではありません。よりよい学習環境を作るためのコツを施す必要があります。意欲的に勉強してほしいと子どもに願う方は、この記事をぜひご覧ください。
子どもの入学式に備え、勉強机を購入したものの、どう配置するとよいのか分からないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。今回は、勉強机の配置を知りたい方向けに、勉強机を配置する際のコツを解説します。
勉強机の位置次第で、子どもの集中力向上にもつながります。また、勉強机の配置だけでなく、学習環境を整えるという観点からも解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
勉強机の配置が大切な理由
勉強が捗るかどうかは、勉強机の配置が重要な鍵を握っています。断言できる理由は、ある実験が科学的に実証しているからです。英サルフォード大学が2011年〜2012年に行った実験によると、勉強机の配置が作業効率と深くかかわっていることが明らかになりました。
具体的な実験内容としては、イギリスにある7つの小学校で、教室の配色や陽当たりなどの10項目を評価し、各生徒の成績を年度の最初と最後に集計しました。その結果、配色や光などの環境的要因である6項目が、成績と関連しているということが判明したのです。
つまり、勉強机を配置する際に、環境面への考慮が不十分であれば、作業効率に悪影響を及ぼす可能性があるということです。部屋の配色や陽当たりなどの環境を考慮しながら、快適に勉強できる部屋にしましょう。
勉強机を置く部屋
勉強机を置く代表的な部屋といえば、子ども部屋かリビングです。今回は、どちらの部屋に勉強机を置くかを判断する指標として、子ども部屋とリビング、それぞれのメリットとデメリットを解説します。
最終的には、各メリットとデメリットの内容を考慮して決めましょう。
子ども部屋
勉強机を置く場所として、まず候補にあがるのが子ども部屋です。
静かな空間で、勉強に集中できる環境を作りやすい反面、親が子どもを管理するうえで懸念すべき材料も潜んでいます。
メリット
集中して勉強に取り組める環境を作りやすい点が、最大のメリットです。とくに、兄弟姉妹がいる家庭では、子ども部屋に勉強机を配置するのがおすすめです。子ども部屋では、勉強道具がすぐ手に届く位置に配置でき、気が散るような音のない静かな空間になります。
暗記やテスト直前の追い込みの際には、子ども部屋での勉強がよい環境となるでしょう。また、子ども部屋に勉強机を置くことで、プライベートな空間が生まれます。そうなると、子どもに整理整頓の習慣付けをさせやすくなり、自立心を高められます。
デメリット
子どもの性格によっては、子ども部屋での勉強に寂しさを感じ、結局リビングで勉強する可能性があります。
また、子ども部屋は親の目が行き届かない場所であるため、しっかりと勉強をしているかどうかの確認が十分にできないこともあるでしょう。たとえば、勉強せずに漫画を読んでいたり、居眠りをしたりする場合などが考えられます。
さらに、やがて子どもが部屋に引きこもってしまう可能性も、ゼロとは言い切れません。子ども部屋に勉強机を置く場合は、子どもの性格を考慮しながら、本当に配置すべきか検討しましょう。
リビング
リビングは、比較的寂しがり屋な子どもに適した環境といえます。しかし、ほかの家族も使うため、ときには家族への協力を必要とします。
子どもの性格やほかの家族の反応などを総合的に見ながら、リビングに勉強机を置くか決めましょう。
メリット
リビングに配置する一番のメリットは、親の目が行き届くことです。子どもは適度にリラックスしながら、勉強に励みやすくなるでしょう。分からないところがあっても、親にすぐ教えてもらえ、ときには親から褒めてもらえることもあるでしょう。
また、リビングに勉強机を置くことで、机に向かうハードルが下がり、勉強する習慣が身に付きやすくなります。
デメリット
リビングでは、テレビやほかの家族の話し声など、子ども部屋よりも、さまざまな音が溢れているため、集中しにくいと感じる子どももいるでしょう。
また、親の干渉を好まない子どももいるはずです。干渉し過ぎると、子どもが勉強を嫌いになってしまうかもしれません。その場合は、勉強机をリビングへ配置することは避けた方がよいでしょう。
そして、リビングに勉強机を置くと、家族の協力も必要です。具体的には、子どもの勉強中はテレビを付けることを避けたり、勉強机をリビングに配置することで、ほかの家族が全体的に狭さを感じても我慢しなければならなかったりなどの協力が必要です。
勉強机を部屋に置く位置
勉強机を置く代表的な位置は、主に3つです。やはり、各位置にはメリットとデメリットがあります。
子どもの性格や部屋自体の環境などによって、適した勉強机の位置は変わります。勉強机を置く位置について、それぞれメリットとデメリットを紹介します。
壁向きにする
勉強机の置き方として、まず検討するのが壁向きではないでしょうか。集中して勉強に取り組めるイメージの強い壁向きですが、空間的にネガティブな要素も潜んでいます。
メリット
壁向きにする置き方は、ほかの置き方よりも、部屋を広々と使える場合が多いです。子ども部屋やリビングなど、部屋の種類を問わず、壁向きは勉強机の置き方として主流のスタイルです。
また、壁にカレンダーやスケジュール表を貼れるため、計画的に勉強できます。
そのほかにも、壁向きにすることで、ゲームやおもちゃなどが視界に入りづらくなります。ゆえに、勉強に集中しやすい環境作りが可能です。
デメリット
壁向きに置くことで、圧迫感を感じたり、注意力が散漫になったりする可能性があります。壁が目の前にあることで感じる圧迫感が生じ、注意力の散漫は背後の空間が広いことで起こりやすくなります。
対処法としては、机と壁をなるべく付けないようにすることや机をドアに対して、横向きに配置することなどが効果的です。
壁を背にする
壁を背にする置き方は、視界が開けて安心感を得られます。しかし、視界が開ける分、部屋にあるほかのものに対しての注意も必要です。
メリット
椅子を壁側につけて机を部屋の広い方へ向けるため、圧迫感が軽減されます。机を壁向きにした際に圧迫感を感じる子どもには、壁を背にする置き方がおすすめです。
長時間でも疲れを感じすぎずに、適度に気分転換しながら勉強に取り組めます。
デメリット
壁を背にする置き方には、主に2つのデメリットがあります。それは、勉強とは関係ないものが目に入りやすいことと、部屋の間取りによっては机周りの視界が暗くなりやすいことです。
まず、壁を背にする置き方により視界が開けるため、勉強とは関係ないものが目に入りやすくなります。そうなると、勉強中にマンガやゲームなどの誘惑に負けてしまい、勉強が疎かになりがちです。
マンガやゲームなどは視界に入らない位置に収納するなどの工夫をしましょう。また、部屋の間取りによっては、壁を背にする置き方は視界が暗くなります。視界が暗くなる場合は、必要に応じてデスクライトを設置しましょう。
窓際にする
窓際にする勉強机の置き方は、全体的に机周辺が明るくなります。そのため、快適に勉強しやすくなりますが、気候や窓の位置によっては、勉強の妨げになってしまう場合もあります。
メリット
窓際の場合、自然光が入ってくるため、机周りが明るくなり、快適さを感じながら勉強に取り組めます。可能であれば、窓が利き手とは反対方向に来るように勉強机を配置しましょう。そうすると、何か書きものをする際に、手の影が紙に映らずに済みます。
また、窓際にすることで、ふとしたときに窓の外の景色が目に入ってきます。勉強の合間での気分転換になるでしょう。
デメリット
窓と勉強机の距離によっては、眩しさや暑さによって、勉強に集中できない可能性があります。その場合は、遮熱性の高いカーテンを取り付けたり、勉強机の位置を調整したりするなどの対処をしましょう。
また、窓が道路に面している場合は、車の音や人の動きなどに気を取られてしまうかもしれません。窓の景色が勉強の妨げになる場合は、窓際に勉強机を置くのは避けた方がよいでしょう。
勉強机を配置する際のコツ
勉強机自体の位置と同じくらい重要なのは、勉強机を配置する際のコツです。このコツを実践することで、快適に勉強できる環境が作れます。
今回は、5つのコツを解説します。
必要なものだけを机に置く
勉強机の上には、必要なものだけを置きましょう。不要なものまで勉強机に置いていると、余計な目移りをしてしまい、勉強になかなか集中できなくなります。
誘惑になりがちなゲーム機や漫画、スマートフォンはとくに、勉強机へ置くのは避けましょう。もし、勉強前に不要なものを置いていれば、整理整頓を行ってから勉強を始めるようにしてください。整理整頓の際は、引き出しや収納ボックスを活用するのがおすすめです。
窓の近くに配置する
窓の近くに勉強机を配置すると、勉強への集中力を維持しやすい環境が作れます。なぜなら、窓から差し込む自然光により、気分が明るくなり、光の明るさも自然光であれば適度であるからです。
壁に寄せすぎないようにする
壁と勉強机を密着させる置き方は、人によっては圧迫感の強さから、勉強になかなか集中できないと感じてしまいます。圧迫感を避けるには、壁と勉強机を少し離してスペースに余裕を持たせましょう。
空いたスペースには本棚や収納ボックスなどを置いて、スペースの有効活用をすることも可能です。
余計なものが視界に入らないようにする
勉強する際は、視界に余計なものが入らないようにしましょう。余計なものが視界に入ると、集中力が削がれてしまいます。
たとえば、スマートフォンが視界に入る状態で勉強を進めていくと、やがてスマートフォンが気になり始めて、結局勉強よりもスマートフォンを操作してしまうのは、よくあることです。勉強と関係ないものは、一旦引き出しや収納ボックスにしまうなどして、勉強に集中できる環境へ整えましょう。
収納棚に手が届きやすい場所にする
勉強に必要な道具をしまうための収納棚は、手の届きやすい場所に置いておきましょう。勉強に取り組むまでのハードルを下げることは、勉強を習慣づけるためには欠かせない要素です。
収納棚を取り出しにくい場所に置いておくと、勉強道具を取り出すこと自体が面倒になり、なかなか勉強への意欲が湧かなくなります。
配置以外で意識するとよい点
勉強机を使っていると、どうしても机自体の劣化や勉強への意欲の低下などが生じてきます。そのような場合に意識するとよい点を7点解説します。
集中力が低下しやすい・効率が悪いなど、勉強するうえで陥りがちなことと照らし合わせながらご覧ください。
デスクマットを用意する
勉強机を快適な学習環境にするために、デスクマットはおすすめのアイテムです。
おすすめしたい主な理由としては、以下のとおりです。
・文字が書きやすくなる
・スペースを有効活用できる
まず、デスクマットを勉強机に敷くことで、綺麗な状態を長期間維持できます。デスクマットを敷かずに勉強している場合は、傷や汚れがつきやすいです。具体的には、鉛筆やシャープペンシルの筆圧で、机についてしまった傷や書いた文字の跡が机についてしまうといった汚れなどです。
また、デスクマットを敷くことで、文字が書きやすくなります。文字の書きやすさは、勉強の効率を高めることに効果的です。デスクマットには滑り止め効果があるものが多いため、紙の滑りも抑制できます。
さらに、勉強机のスペースを有効活用する役割まで備わっているのが、デスクマットです。たとえば、必要なプリントや頻繁に見る一覧表は、勉強机とデスクマットの間に挟めます。挟んでおくことで、棚への収納や壁に貼りつけるなどの手間もかかりません。
部屋の明るさを調節する
長時間勉強していると、目が徐々に疲れてきます。目の疲れを感じてきたら、部屋の明るさを調節しましょう。実際には、勉強するときは青みのある白昼色、勉強しないときはオレンジ色の電球色にするのがおすすめです。白昼色には集中力を高める効果、電球色にはくつろぎをうながす効果があります。
また、照明自体の位置も集中力に影響を及ぼします。明るさ以外に、位置まで調節できる照明を選ぶと、より快適な学習環境になるでしょう。
手元を照らす照明を置く
部屋の明るさのほかに、手元への照明も意識しましょう。具体的には、デスクライトを置くのがおすすめです。勉強机にデスクライトを置くことで、勉強への集中力を高めてくれます。また、単純に手元に見える文字が見やすくなるという効果もあります。
デスクライトは、置き場所に注意が必要です。右利きであれば左、左利きであれば右側から光を当てましょう。もし逆向きから光を当ててしまうと、手の影が邪魔してしまい、文字が書きにくくなります。
さまざまな角度を試しながら、最適な角度を見つけましょう。
卓上時計を置く
手元に卓上時計を置くことで、勉強を計画的に進められます。無計画に勉強を進めてしまっても、目標への意識が曖昧となり、なかなか成果が上がりません。
具体的には、30分おきなどでの細かい目標を決め、その時間内に集中して勉強に取り組むとよいでしょう。この勉強法では、集中力と計画力が同時に鍛えられます。
高さを調節できる椅子を選ぶ
勉強机用の椅子は、高さ調節ができるものを選びましょう。自分の体型にフィットしない椅子に座りつづけると、窮屈な姿勢で勉強せざるを得なくなり、勉強に集中できません。
一般的に疲れにくい姿勢というのは、肘の角度が90度・背もたれに腰がまっすぐ付く姿勢です。高さ調節ができる椅子で、勉強しやすい姿勢に整え、快適に勉強できる環境を作りましょう。
どうしても椅子の調節では限界がある場合は、クッションの使用も効果的です。
観葉植物を飾る
勉強の合間の休憩として、観葉植物は大きな役割を果たしてくれます。観葉植物にはストレスの軽減やリラックスさせる効果があるため、勉強に疲れたときの気分転換にぴったりです。
アロマを使う
勉強に行き詰った際は、アロマを使うのもおすすめです。視覚と聴覚に頼りがちな勉強に、嗅覚が加わることで、脳内の活動バランスがよくなります。
脳内の活動バランスがよくなることで、やる気が湧き、勉強時の記憶力や集中力の向上につながります。また、リフレッシュにも効果的です。
勉強の合間にお気に入りのアロマを使い、オンとオフの切り替えを上手く行いましょう。
リビング学習をさせている場合、いつまでリビング学習をさせるべきか悩むでしょう。リビング学習をいつまでさせるべきか、こちらで詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
まとめ
今回は、勉強机を置くコツについて解説しました。勉強机を置く際は、間取りはもちろんですが、子どもの性格を最大限に考慮することがとても重要です。
また、せっかく購入した勉強机を長持ちさせる工夫も施しましょう。勉強机を長持ちさせるには、テーブルマットの使用がおすすめです。
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